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相続放棄 - 札幌の弁護士|前田尚一法律事務所

相続法律相談札幌弁護士

相続の放棄

 

「相続の放棄」は、家庭裁判所でしなければならない手続です。札幌家庭裁判所が案内する「相続放棄申述書」の記入例は、次のようなものです。

[ [記入例(成人)][記入例(未成年)])

そして大事なことは、相続開始を知ってから3か月以内という制限があるのが原則ですので、ご注意ください!!
これについては、例外的措置もありますが、一定の制限もあり、専門的知識が必要です。

 

●「亡くなった親に、今まで知らなかったのですが借金がありました。少しプラスの財産もありますが、借金を背負いたくはありません。どうしたらいいのでしょうか?親がなくなって半年経つのですが、大丈夫ですか。」

 

●「夫が亡くなり、私と息子が残されました。でも、息子には多額の借金があるのです。息子が相続すると夫が苦労して残した遺産を借金返済に使われてしまいます。息子に相続しないようにできないのでしょうか?」

 

●「父が亡くなりました。私は、生前、兄から相続を放棄しますという書類にサインさせられていたのですが、相続できないのでしょうか。」

 

相続人(相続する人)が被相続人(相続される人)の債務を免れるための方法としては、「相続の放棄」という手続があります。
「相続の放棄」とは、相続による権利義務の一切を承継しないこととする意思表示です。
「相続財産」は、プラスの財産(積極財産・権利)だけではなく、借金などのマイナスの財産(消極財産・義務)を含みます。マイナスの財産の方が多い場合には、「相続の放棄」することによって、被相続人の借金の支払を免れることができるのです。

 

ただ、「相続の放棄」という言葉を誤解している方が少なくありません。他の相続人との間で、自分が相続しないとか、自分は債務を引き継がないと合意すれば、「相続の放棄」となると誤解しているのです。
しかし、相続人の間での合意は、「遺産分割協議」といわれるもので、実は「相続の放棄」とは法的意味、効力が違います。「遺産分割協議」では、期待した効力が生じないので注意が必要です。
そして、「相続の放棄」は、家庭裁判所への申述という手続をしなければならないのです。

 

なお、逆に、被相続人にはプラスの財産がある場合けれど、借金を負っている相続人には相続させたくないというような場合もあります。
そのような相続人が相続すると、債権者に遺産をとられる結果となるからです。
これを避けるには、その相続人が「相続の放棄」をする必要があります。この場合も、「遺産分割協議」しても、防御措置にはならないので注意が必要です。

 

しかも、相続放棄の申述ができる期間は法律で決まっていることに注意しなければなりません。相続開始を知ってから3か月以内(「熟慮期間」といいます。)に家庭裁判所に申述しなければならないのです。
なお、被相続人が死亡したことを知った後3か月を超えてから、被相続人に借金があることが判明したような場合などについて、例外的措置がとれる場合があります。安易にあきらめず相談ください。

 

このように、「相続放棄」をするかどうかを判断するため、相続開始から3か月以内に相続財産がプラスなのかマイナスなのか明確にしなければならないのが原則です。

 

しかし、相続人に多額の借金があることは明らかだけれど、生前に消費者金融などから高金利で借金をしており、過払金が発生している可能性があるといった場合もあります。多額の不動産があるが、多額の借金もあるらしいということ場合もあります。

 

そして、そのような場合には、債務内容の調査を慎重に行う必要であり、3か月の熟慮期間では足りず、家庭裁判所に熟慮期間伸長の申立てができる場合があります。この申立ては当初の熟慮期間内にしなければならないので、注意してください。

 

最終的にマイナスとなることがはっきりすれば、相続の放棄をするのが賢明ということになりますが、一定の調査をしても、プラスになるのかマイナスになるのか判断がつきかねるという場合があります。
そのような場合であれば、「相続の限定承認」という手続もあります。

 

相続の放棄といっても、できるだけ早い段階でご相談され、相続放棄の申述をするかどうか、相続の限定承認も想定に入れていくかどうか、熟慮期間伸長の申立てをするかどうかどんな流れで進めていくのがよいか、ことをお勧めします。

 


弁護士 前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、弁護士として30年を超える経験、実績を積んできました。
交通事故、離婚、相続、債務整理・過払い金請求といった個人の法律問題に加え、労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書ほか企業法務全般も取り扱っています。


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