“契約の締結交渉”のケース|中小企業法律問題 | 札幌の弁護士なら「前田尚一(まえだしょういち)法律事務所」

“契約の締結交渉”のケース|中小企業法律問題

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札幌弁護士.com  前田尚一法律事務所がお届けする『知っ得法律情報』-vol.60-

“契約の締結交渉”のケース

契約書をつくるだけであれば,事(こと)は簡単である。書店に行って,出来合いの契約書(「既製品=吊るし(つるし)」)を買い,適宜記入すれば良い。だけど,背広を買うときと同様,契約書も,「オーダー・メイド」とはいかなくても,せめて,「イージー・オーダー」にはしてみたい。


 

 店舗を開くための賃貸借を考えてみよう。
店舗を借りる側(店子たなご)は,もっぱら賃料・敷金・保証金等の金額ばかりに目が行き,手頃であれば,すぐ飛びついてしまう。
貸す側(大家おおや)は,自分に有利な内容の契約書を用意して待っているのに,慣れない店子は,ろくに契約書の内容を見ないで署名(記名)捺印してしまう。
 かといって,オーダー・メードにこだわり,店子希望者が,契約書の内容が自分に不利であることに気がついてたとしても,クレイムを付け出せばきりがない。あまりクレイムばかり言っていると,大家は,一言,「あんたには貸さないよ。」・・・・・・,となるのが落ちだ。

 

 少々不利な条件でも,立地条件も良く,居抜きのままで店舗設計がよくできている,売上げが見込まれ,他の経費は抑えることができるので,ぜひ借りたい,というのであれば,最初は,涙を飲んでオーダー(注文)を最小限に抑える。
もちろん,借りる目的によって,最小限のオーダーの内容は異なるけれど,例えば,集客するための有効な看板をつけるのに大家にクレイムをつけられたり,数年後に利益が上がり,より集客を良くするための内装・造作を施す場合に大家にクレイムをつけられないようにしておくには,どういうオーダーをつけて契約書を作れば良いか,を考える。そして,後は言いなりになっても,何よりもまず借りてしまう。

 

 そして,何年かは歯を食いしばり,毎月きちんと賃料を支払う実績を作る。優良な店子となれば,大家の信頼も次第に厚くなる。そして,軌道に乗り予想どおりの利益を生むようになれば,その分経費も自由になる。  大家と対等な立場になった,その時である。今度は,タイミングを狙って,好条件を提示し大家を引きつけながら,場合によっては“飴と鞭(むち)”で,賃貸期間を長くするなど当方にとって有利な条件を受け容れてもらう。

 

 最初は,大家にのみ有利にみえる契約でも,当初から将来を見据えて契約を結んでおくと,そして,経営の実績を上げる力量と,タイミングを失わずに交渉に入る感覚を持っていれば,その契約はいつか新しい生命力を持つことになる

 

“最後に笑うものが勝ち!!”

 

もちろん,万事がこのようにうまく行くとは限らない。が,大なり小なりこれに類することはある。

 

“チリも積もれば山となる!!”

 

 こんなところにも経営の巧拙(こうせつ)(上手か下手か)が現れるものである。  自分の置かれた状況を,何もせずに瞬時に変えてしまうことはできない。他人を羨(うらや)んだり,自分の不幸を嘆いているだけでは,事態は決して変わらない。

 



 

 


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