過払い金|依頼者と弁護士・司法書士とのトラブル - 札幌の弁護士|前田尚一法律事務所
過払い金|依頼者と弁護士・司法書士とのトラブル - 札幌の弁護士|前田尚一法律事務所
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最近,「払い過ぎた借金は取り戻すことができる場合があります」というテレビCMを良く見るようになった反面,債務整理,多重債務の解決をめぐって,依頼した弁護士や司法書士との間でトラブルが多発しているとも聞いています。どのような事態なのでしょうか?
債務整理というと,従来は,自己破産であるとか,消費者金融の利息が高いことから,元金を減らしたり,払いやすいような分割をするとか,支払うことの解決が主でした。ところが,最近では,払い過ぎた利息を取り戻す,過払い金の返還を求めることが注目を浴び,裁判所でも過払い金返還訴訟が通常訴訟の半数を占めるようになっています。
そのような中で,弁護士や司法書士が,支払をしなければならない債務整理は敬遠し,報酬が確実な過払い金にばかりに目をつける傾向があるとか,「面会もなく勝手に手続を進める」,「高い手数料を取られた」,「広告に書いてある内容と違う」といったもののようです。 また,昨年10月には,過払い金返還請求を扱う弁護士や司法書士の申告漏れがあることを指摘されていたことが発覚しました。全国697人について総額約79億円だったとのことです。道内でも弁護士・司法書士併せて23人,総額3億9300万円の申告漏れが指摘されたのだそうです。
何か,業界団体として対策はとられているのでしょうか。
報道を見ると,「最後はそれぞれのモラルを信用するしかない」などと言っている場合でないのは事実です。弁護士,司法書士それぞれの団体が対応せざるを得ない状況となっています。
ここでは,私の所属する日本弁護士連合会(「日弁連」)の対応を説明します。 日弁連は,「債務整理事件処理に関する指針」というものを公表しました。
要点を言うと, 「債務処理の目的は債務者の経済的」,「依頼者と直接面談する」,「『家を残したい』といった依頼の趣旨を尊重する」「再度の融資が難しくなるなど,リスクを告知する」を明確にしたものです。 ただ,正直言って,ルールとして明示したことは当たり前のことばかりで,基本的なことをおろそかにした結果トラブルが発生していたとは,全く意外なことでした。
それでは,多重債務を負っている方,あるいは,過払いを取り戻したい方は,どのように対処したらよいのでしょうか。
多重債務に苦しむ方々が,リセットして新たな生活を始めるのに早すぎるということはありません。また,過払い請求は,権利の行使であることは間違いなく,時効の問題であるとか,消費者金融も経営が悪化していることも考慮しなければならないことも事実です。
そして,過払い請求にせよ,債務整理にせよ,自分にとってもっともよい方法を検討し,実際に債務整理を実行していく上で,法律の専門家の力を借りることが必要です。
そこで,まずは,弁護士に相談していただきたいのですが,トラブルとならないよう次の点は重要です。
面倒がらず,必ず面談すること,報酬についてきちんと確認すること,自分の場合,何ができて何ができないのかきちんと確認することです。
そして,このようなことは,専門家である弁護士や司法書士の側から当然に求め,説明すべきことであり,これらのことをおろそかにする弁護士や司法書士はその場で遠慮した方が良いかもしれません。
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弁護士 前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、弁護士として30年を超える経験、実績を積んできました。
交通事故、離婚、相続、債務整理・過払い金請求といった個人の法律問題に加え、労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書ほか企業法務全般も取り扱っています。
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