債務整理|ブラックリストについて|札幌弁護士.com - 札幌の弁護士|前田尚一法律事務所
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目次
よく,債務整理をすると,ブラックリストにのるという話を聞きます?どういう意味なのでしょうか。
「ブラックリストに載る」と言うのは,民間の信用情報機関に「事故情報」として登録されることを指しています。債務整理は,債務者が支払いやすいようにするとか,支払をしなくてもよいようにするのですから,消費者金融会社など金融機関からすると,顧客が約束どおり支払しない「事故」として扱われることになるのです。
信用情報機関とはどのような組織なのでしょうか。
金融機関を会員としている組織なのですが,主要な会員を消費者金融会社とするもの,信販会社・クレジット会社とするもの,銀行とするものがあります。
(註) 信用情報機関の概要
民間信用情報機関とは,個人の借り入れ情報等の信用情報を収集している機関で,
①サラ金業者等を主要な会員とする「株式会社日本信用情報機構(JIC)」(旧日本情報センター。全国信用情報センター連合会(全情連)加盟33情報センターの信用情報事業を承継)
②信販会社・クレジット会社を主要な会員とする「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」(信販・クレジット系の旧CCBは,上記JICに合併。)
③銀行を主要な会員とする「全国銀行個人情報信用センター(KSC)」の3つが主要なものです。
「事故情報」として登録されるとどうなるのですか?
金融機関から借入を行おうとしても借入ができないことや、クレジットカードが利用できなくなることがあります。
借入や利用ができなくなるのは,どの位の期間ですか。
信用情報機関によって,5年から10年間保存されているといわれています。
ただし,個々の金融機関は事故データを自社で保有し,半永久的に保存している場合もあるかもしれず,この期間が過ぎれば,必ず借入や利用ができるようになると断言することは出来ません。
ブラックリストに載るのは,自己破産や個人再生といった裁判所の手続の場合だけですか。
ブラックリストは,「事故情報」は,消費者金融会社などが,契約を守れなかった顧客を悪質なものとして取引から排除するために集約する業界情報です。 そこで,交渉して支払をし易くする任意整理の場合はもちろん,過払い金の返還を求める顧客も不適切な取引先として事故情報の対象となる扱いとされていました。 しかし,過払い金返還請求は,このコーナーでもお話ししたとおり,利息制限法に基づく正当な請求です。金融庁は,年明け早々信用情報に反映させない方針を決め,消費者金融会社を主要な会員とする日本信用情報機構は,まもなく情報の収集・提供を廃止するとのことです。
事故情報として登録され,しばらく借入れなどが出来ないといわれると,債務整理をすることをためらってしまうのですが。
債務整理は,多重債務に陥った生活を精算し,新しい生活を目指し,リセットをかける仕組みと考えて下さい。そうすると,ブラックリストに載るというデメリットとは到底比較にはならない大きなメリットを得られるはずです。
むしろ,債務整理をする以上,借金を当然とする生活の仕組みとは,縁を切ってしまう覚悟が必要だと思います。
債務整理という方法をとる以上,それなりの不利益も覚悟してこそ,新しい生活が見えてくるということですね。
はい。任意整理,自己破産,個人再生といずれも,債務者にそれなりに強力な恩恵が与えられます。
それなのに,何でも思うとおりに出来るとか,全くリスクはないなどということがおかしいわけで,債務整理に関して起こるトラブルも,実はこのような無い物ねだり,心のすきに入り込まれ,発生するのです。
いずれにしても,人生にリセットをかけるのですから,信頼できる専門家に,メリットとデメリットをきちんと聞いて方向を決めなければなりません。
事故情報の登録といわれると,間違った情報が載っている不安もあるのですが。
自分の信用情報の確認信用情報機関に対し,現在の自分の登録信用情報を確認することが可能です。 開示手数料は個々の機関によって異なりますが、開示申込書等の必要書類に必要事項を記載した上で、本人確認書類を添付して開示請求をします。 開示された個人信用情報に誤りがある場合には、訂正や削除を求めることも可能となっています。
ブラックリストについて知っておくべき知識は外にありませんか?
浪費癖があって消費者金融会社などから借入を行って多重債務状況に陥ってしまいかねない親族がいる場合、その親族について貸付自粛制度に登録させ、多重債務状況に陥ることを予防することを検討してもいいかも知れません。
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弁護士 前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、弁護士として30年を超える経験、実績を積んできました。
交通事故、離婚、相続、債務整理・過払い金請求といった個人の法律問題に加え、労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書ほか企業法務全般も取り扱っています。
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