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適切な債務整理の方法|札幌弁護士.com - 札幌の弁護士|前田尚一法律事務所

札幌弁護士.com  前田尚一法律事務所がお届けする『知っ得【法律】情報』-vol.30-

依頼者と弁護士・司法書士とのトラブル

FM局のAIR-G(80.4FM)の番組Vivid Couleur(ビビッド・クルール)
「ビビッドワールド法律カフェ」平成21年11月30日(火)ラジオ出演より
前田弁護士、インタビュアー:野宮さん

 適切な債務整理の方法についてお送りします

 

最近「払い過ぎた借金は取り戻すことができる場合があります」というテレビCMを良く見ますが、あれはどういうことですか

お金を借りた場合,元金つまり借りたお金に利息を加えて返済することになります。  利息については,利息制限法という法律が上限を定めています。  ところが,これまで,消費者金融とかクレジット会社は,借主との契約で,この上限を超える利息を取っている場合がありました。  そのため,お金を返しても,利息に回る分が多くなり,元金がなかなか減らないことになります。  しかし,利息制限法によって計算し直すと,元金はかなり減っていたり,すでに元金がなくなっているのに,返済を続けていることもあるのです。  後の場合は,払いすぎているときで,「過払い」と呼ばれ,返還を求めることができる場合があります。  借り方,返し方にもよりますが,おおむね4、5年を超えて返済していれば過払いとなっている可能性が高くなってきます。

債務整理には具体的にどんな方法がありますか?

今述べたように,消費者金融などからお金を取り戻すのが,過払い請求ですが,まだ返さなければならない元金が残っている場合に,債務者を救済する方法として,自己破産任意整理個人再生という方法があります。

それぞれの簡単な特徴は?

・ 裁判所の力を借りて,最終的に借金をゼロにしてもらうための手続が自己破産です。特に,破産手続と区別して免責手続と呼ばれます。  ただし,財産と借金等の債務を清算して支払を免れることができるわけで,自宅など特に財産価値の高いものは処分されることになります。また,税金や養育費など免れることのできない義務は残るほか,一定の資格や職業について制限を受けることになります。  各個人によってメリット,デメリットの現れ方が色々です。期待しすぎるのも,心配しすぎるのも生活の建て直しを誤らせます。自分の場合にどうなるのかきちんと検討しなければなりません。  ・ 利息制限法で計算し直して少なくした元金を基準に,分割にするなど払いやすくして返済する方法が,任意整理です。   ・ 個人再生は、例えば裁判所の力を借り,具体的に一番多い例で言うと,借金を5分の1にして3年間で分割して支払えばよくしてもらう方法です。  自宅をどうしても残したいという人については,ケースバイケースですが,個人再生が特別の方法を定めています

自己破産すると、会社を辞めなくちゃならなくなるのでは?

債務整理をすると,  ・ 会社を辞めなければいけないのではないかとか,  ・ 生活必需品まで取られるのではないか  ・ 戸籍や住民票に載ってしまう のではないかといった誤解が多いのです。  資格,職業によって制限を受ける場合もあり,具体的状況に応じてメリットとデメリットを確認する必要はありますが,債務整理をしたからといって、社会生活ができなくなるわけではありません。  返済できる限度を超えて借金を負ってしまうと,収入のほとんどを返済に回し,借金を返すためにまた借りるなど,借金を返済するだけの人生になってしまいます。しかも,家族のいる方は,奥さんやお子さんを巻き込んで辛い生活をさせ悲しい思いをさせることになってしまいます。  借金を返済するばかりの生活にリセットをかけ,生活を立て直していくことを,法律が認めた手段なのです。

債務整理を始めるには、どうしたらよいですか?

自分にとってもっともよい方法を検討したり,実際に債務整理を実行していく上で,法律の専門家の力を借りることも一つの方法です。 まずは,弁護士に相談して下さい。 当事務所では,債務整理については,無料で相談を受けています。

 

 

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弁護士 前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、弁護士として30年を超える経験、実績を積んできました。
交通事故、離婚、相続、債務整理・過払い金請求といった個人の法律問題に加え、労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書ほか企業法務全般も取り扱っています。



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