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交通事故・・・・損害賠償は??【毎日新聞連載】 - 札幌の弁護士|前田尚一法律事務所

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交通事故・・・・損害賠償は??【毎日新聞連載】

交通事故・・・・損害賠償は??
 
出典:毎日新聞 平成12年8月30日朝刊
La Femme~ラ・ファム~連載
1番下に関連情報があります!!
裁判を起こして,
保険会社の提示額を
大幅に超える金額が認められた実例
はこちら
 
 
 

先日,私の長男が交通事故に遭い,大きな怪我を負ってしまいました。
どのくらいの損害額を請求できるのでしょうか。また,裁判を起こした方がよいのでしょうか。            

(主婦 48歳)
 
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 交通事故などによる人身事故の場合の損害額は,基本的には,治療費,入通院に関する出費,葬儀費用など現実に支出せざるを得なくなった費用のほか,休業による収入減,死亡したり,後遺障害による労働能力の低下がなければ将来得られたはずの収入減(「逸失利益」),慰藉料を合計したものということになります。

 人身損害賠償額,特に交通事故の場合については,裁判所が定額化・定型化を図ってきましたが,特に「逸失利益」は,「将来得ることができたはず」という観点の利益含むため,算定も難しく,殊に,幼児,生徒,学生,専業主婦など現実には収入を得ていなかった被害者について,算定額に大きな地域的格差が生じていました。
 そこで,東京,大阪,名古屋の3地方裁判所は,検討を重ね,昨年11月,「交通事故による逸失利益の算定方式についての共同提言」を公表しました。
 これによると,原則として,幼児,生徒,学生,専業主婦の場合,計算の基になる基礎収入を全年齢平均賃金又は学歴別平均賃金によることとされています。

 なお,中間利息の控除方法(将来得るはずの収入を一時に得ることによる減額)については,年5分の割合によるライプニッツ方式と呼ばれる計算方法が採用されています。

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 ところで,死亡,あるいは大きな後遺障害が残ったような場合は,裁判を起こした方が,損害額が高額に算定される傾向にあります(“えっ,こんなにも著しく違う!!”ということを示す実例こちらをご覧下さい。)。

 私が扱った案件でも,死亡事故につき,保険会社の提示額が6000万円弱であったものが,裁判を起こした結果,9200万円余りの支払を受けることができた事案重度後遺症の障害を負った場合に,保険会社の残額提示額はわずか54万円でしたが,裁判を起こした結果,2300万円余りの支払を受けることができた事案があります

 いずれの案件も,判例雑誌等にも取り上げられた事案であり,難しい法律的な争点(会社代表者の逸失利益の算定過失相殺将来の介護費用)を克服するために労力を費やし,非常にやり甲斐のあった事件でしたが,それにしても,保険会社などが提示した金額と裁判所の認定した金額の差は,とても大きいものです。

 ただ,大きな怪我といっても多様であり,事故にも個性があります。後遺障害や,被害者の落ち度(「過失相殺」)をどうみるかなどなど,事案毎に専門的判断を要する事項も少なくありません。どの程度の損害額が算定されるか,裁判を起こすべきか等必ず弁護士などの専門家に相談されることをお勧めします。
 当事務所で法律相談をご希望の方は,こちらをどうぞ。

関連情報

交通事故案件当事務所で取り扱ったケース判例集に公表されたもののみ)

 

死亡事故の事案

会社の代表者の死亡による逸失利益について現実の報酬を基礎として算定された事例

(札幌地方裁判所平成9年1月10日判決:「判例タイムズ」990号228頁) 解説はこちら

重度後遺症の障害を負った事案

近くの横断歩道を渡らなかった自転車につき、重大な過失ではないとし,将来の介護料を認めた事例

(札幌地方裁判所平成9年6月27日判決:「自動車保険ジャーナル」1219号) 解説はこちら


弁護士 前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、弁護士として30年を超える経験、実績を積んできました。
交通事故、離婚、相続、債務整理・過払い金請求といった個人の法律問題に加え、労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書ほか企業法務全般も取り扱っています。



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