専門家の活用で成功させる「事業承継」:札幌の弁護士が企業側・経営者側の対応・心構えを相談・アドバイス - 札幌弁護士|前田尚一法律事務所

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専門家の活用で成功させる「事業承継」:札幌の弁護士が企業側・経営者側の対応・心構えを相談・アドバイス

 

事業承継の市場概況

事業承継とは、会社を経営する権利を後継者(親族や会社関係者あるいは社外)に引き継ぐことを意味します。経営者自身が引退しても会社を存続したいのであれば、いずれは事業承継によって世代交代を図らなくてはなりません。

日本国内における中小企業の事業承継においては、深刻な社会問題に直面しています。中小企業庁の調べによると、2025年までに、70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人、うち約半数の127万が後継者未定の状態になり、日本企業全体の1/3を占めることになります。現状を放置すると、中小企業・小規模事業者廃業の急増により、2025年までの累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性があると言われています。

事業承継を行ううえでの3つの方法

中小企業が事業承継を進める方法は、「親族内承継・親族外承継・M&A」の3つに大きくわけられます。

  • 親族内承継  

親族内承継とは、息子や配偶者などの親族を後継者にする方法です。3つの方法の中で最も大きな割合を占めており、中小企業白書(2019年)によると、調査対象のうち55.4%が親族内承継により事業承継を果たしたそうです。

ほかの方法に比べると後継者の選定がスムーズに進みやすく、従業員や取引先など、周囲の関係者からの理解を得やすいです。さらにあらかじめ候補者が決まっている場合には、早いタイミングで事業承継の準備に取りかかれます。また、税法や民法でも親族への資産相続に様々な特典が設けられ、株式の売買を経なくても相続や贈与により容易に事業承継を果たせる点も大きなメリットです。

ただし、中小企業の場合はそもそも経営者としての資質や能力を持つ後継者候補が見つかるとは限りません。無理に経営者としての能力に欠ける人物を後継者にすると、事業承継後に経営状態が悪化し、従業員等から反発される恐れがあります。

  • 親族外承継  

親族外承継とは、「親族以外の人物」を後継者にすることです。広く見ればさまざまな人物が候補に含まれますが、一般的には会社内の従業員や役員の承継を指すケースが多いです。

社内にいる後継者候補は、長年自社の業務を担っているほか、その企業の理念や文化の理解が深いと想定されるため、新しく実務で必要となるスキルやノウハウを習得しなくとも、経営の一体性を保てます。自社の経営方針や風土、事業の方向性なども理解していることで、従業員からの理解を得られやすく、承継後の混乱も避けられるというメリットもあります。

しかし、親族承継に比べて資金面でのハードルがやや高い点がデメリットとなり得ます。後継者となる社員は、有償の場合には買収資金、無償の場合には贈与税の納税資金をそれぞれ準備しなくてはいけません。いずれも資金面で大きな負担がかかるため、たとえ経営能力があっても、資金力に乏しいなら事業承継の遂行が困難となります。

  • M&A

M&A(Mergers and Acquisitions)は、自分の会社を他社に買収してもらう形で、事業承継を実現する方法です。近年では後継者不足に悩む中小企業が多い状況の中で、新たな事業承継の手段として注目されています。

幅広く外部から引き継ぎ候補を探せる点や、価格次第に経営者の老後資金を得られる点がメリットです。

ただし、社内で後継者争いが起こってしまったり、後継者について不満を抱く従業員が出てしまったりするおそれがあります。それに加えて、売却金額や従業員の処遇などの面で希望条件を満たす相手企業を見つけることは難しく、もしくは長い期間が必要するケースが珍しくないというデメリットもあります。

 

事業承継は方法によってメリット・デメリットに大きな違いがあります。自社状況や周りに与える影響を整理したうえで、最適な案を慎重に検討する必要があります。迷う場合には、M&Aを専門に取り扱うコンサルティング会社や税理士や弁護士などの専門家の力を借りることも積極的にご検討ください。

事業承継を成功させるポイント   

1.全体のスケジュールを意識し、早い段階から着手する

「事業承継を行わねば」と思いつつがなかなか着手できずに放置してしまう経営者のケースが多いです。しかし、事業承継はなるべく早いタイミングで行うべきことです。経営者が体調を崩し、半年後には引退しなければならないような状況になってからでは満足のいく事業承継は難しくなります。

後継者探しから始まり、事業承継のスキームの検討、後継者の育成、相続の問題、税金の問題、会社体制の整理などやるべき項目が多数あり、それぞれで時間がかかります。ケースによっては計画から実行までに数年単位の時間を要するため、全体のスケジュール感を強く意識しておく必要があります。会社の経営をバトンタッチした後も元経営者が23年間管理職としてフォローする場合もあります。年齢的には「現在の経営者が60歳に差し掛かった」なら、早急に開始するのが良いと考えられます。もちろんそれ以前に準備を進めても全く問題はありません。

2.事業承継先を慎重に決める

承継先選びは事業承継の成功を大きく左右するポイントです。特にM&Aを選ぶ場合、売却先の企業の意向次第では、従業員の就労環境や立場が大きく変わってしまうため、経営者は売却による利益のみを考えるではなく、会社の価値や従業員のモチベーションを失わないためには、売り手側の立場を理解してくれる買い手を探す必要があります。

3.専門家や公的サポートを積極的に活用する

事業承継では、ほとんどの工程で専門的な知識やノウハウが求められるので、コンサルティング会社や税理士、弁護士といった専門家の力をうまく利用することが重要です。また、国や国や自治体、公的機関などが実施するさまざまなサポートも、ぜひ利用を検討しておきたいです。

弁護士に事業承継を相談する必要性

事業承継の際、弁護士は以下のようなサポートを行います。

  • 法務リスクの未然防止(法務デューデリジェンス)

事業承継を行う際には、はじめに、会社の現状把握を行い、事業承継計画の策定をすることになります。株式・株主、組織、親会社・関連会社、資産・知的財産、取引契約、人事労務、法令遵守、紛争訴訟の分野において、弁護士が特に重大な法的問題の有無を確認するため、企業調査を行ったうえ、状況に応じた事業承継計画を作成します。法務デューデリジェンスの結果、訴訟紛争や大きな法律問題が潜在する場合には、MAを中止することもあり、潜在リスクの未然防止になります。

  • 労使紛争顕在化の防止(労務デューデリジェンス)

後継者が事業承継を行うには、対象会社の法人格を承継するのであり、人事・労務制度も内包されています。特に近時、長時間労働や未払い残業代が問題となることもあり、人事労務分野は法務リスクが高くため、労務デューデリジェンスは必要となります。

事業承継後にもスムーズに会社経営を行うには、社内の労務管理体制が確立されている必要があります。労使関係についての法改正が頻繁に行われており、中小企業では現存の体制が不十分なケースが多いので、弁護士が労務・人事において体制作りにサポートすることで、後継者がスムーズに事業承継しやすくなります。

  • クロージングまでに必要な各種契約書の整備  

事業承継の際には、通常の取引先と継続的に取引するものため、契約関係の引継ぎも必要です。契約関係が明確になってない場合には、事業の承継に伴って突然に契約が解除されたり、契約内容が都合よく変更されたりする可能性もあります。そのため、契約書が整備されていない場合には、事業承継を機に弁護士が契約書を整理し、後継者がスムーズに移行できるようにサポートします。

  • その他

そのほか、株式の承継、遺産相続トラブルの予防、金融機関との交渉、後継者の育成、M&Aに関するサポート、民事信託の活用などについても、弁護士がサポートしています。

事業承継時の弁護士へのご相談・活用

事業承継をスムーズに進行するには、弁護士の力が必要です。特に株式の贈与、相続、遺留分対策、労務管理や契約関係の整備など、法務対策は弁護士に依頼するのが最善です。

当事務所は、弁護士経験30年を超える経験と実績を持つ弁護士前田尚一が代表として、企業が直面する問題の予防・解決を注力し、豊富な経験・実績を持っております。事業承継完了後でもオンボーディング支援(顧問弁護士としての活動)で企業の支援をしております。事業承継についてご検討される際には、ぜひご相談ください。